かわいいきりちゃん。
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歯痛にまつわるエトセトラ 前
「ハイチュー、ハイチュー」
きり丸はご機嫌でハイチューを開ける。このハイチューはたった今、団蔵にもらったものだ。団蔵は父親のパチンコの景品をよくもらう。だからハイチューやらチェルシーやらアーモンドチョコレートやらと細かいお菓子をよく持っているのだ。それをうらやましがるきり丸に団蔵がくれたのだ。
「へへっへへ」
自室のベッドに隠れて食べる。ハイチューは半助があまりいい顔をしないのだ。
「虫歯になりやすい」
とか
「詰め物がとれる」
とか言って。めったに食べれないお菓子だからこそわくわくするし、うるさく言われず味わいたい。そんな訳で隠れて食べているのだ。布団を頭からずっぽりかぶるのは暑いけど我慢、我慢。
「団蔵、いただきまぁす」
久しぶりに食べるハイチューは蜜の味。ひとつだけにしておこうと思ったのについつい2つ、3つと進んでしまう。
「困っちゃうなぁ、夕飯前なのにぃ」
一人にまにましながら4つめを口にいれる。
「ん?ん?なん?なんか固いものがある・・・」
口の中に明らかにハイチューではないものが入っている。気になって吐き出すとそれは白くてかたいものだった。
「なんだろ?」
はじめ、そんなのんきに考えていたきり丸だが、そのうちそんなのんきな場合ではなくなった。生まれて初めてと言ってもいいくらいの勢いで歯が痛みだしたのだ。
「なに?なんで?どして?」
あわてて洗面所に駆け込む。あーんと口の中をのぞくと臼歯にぽっかりと穴があいているではないか。驚いて声も出ない。
「さっきのって歯に詰めたやつだ・・・」
数か月前、虫歯になって歯医者に連れて行かれたのだ。その時、ガリガリと削られて詰めたのだ。あの時も泣かずにはいられないくらい痛かったのに、今度はどれくらい痛いのだろう。
きり丸はへなへなと座り込んだ。
絶望的だ。半助に知れればきっとまた無理やり歯医者に連れて行かれるだろう。
「お兄ちゃんには内緒だ・・・」
座り込んだままぐっと決意を口にする。
「きりちゃん?どしたの?」
洗面所に座り込んで拳を握り締める弟を不思議に思った利吉が声をかける。
「なんでもない、ない!!」
利吉にだって知れるわけにはいかないのだ。利吉は結構な確率で半助に言いつけるのだから。
「そ、夕飯ですよ」
今日の当番は利吉だったらしい。と、言うことは、きり丸の好きなおかずだ。そう決まっている。半助が作る場合は嫌なおかずも多い。例えば、八宝菜とかカレイの煮付けとか。だけど、利吉はそんなのはしない。いつでもきり丸の好きなハンバーグとか、グラタンとかになるのだ。
「はぁい」
落ち着けば歯の痛みもたいしたことない。これなら二人の兄にばれずに済むだろう。きり丸は何食わぬ顔で返事をした。
「今日はきりちゃんの好きなお好み焼きでぇす」
「わぁぁい!!」

きり丸はお好み焼きも大好きだ。表面はぱりっとしていて、中はふわっと。これが最高だ。それにホットプレートも好きなのだ。普段、キッチンのコンロを触るのは許されていない。だけど、ホットプレートなら半助や利吉が見ている場合に限り料理を手伝うことを許される。
「俺、やる!俺、やる!!」
今夜もきり丸は立候補。
「熱いからね、やけどしないでよ」
利吉はそう言ってフライ返しを渡してくれた。
「慎重にね・・・慎重に・・・」
なかなか器用なきり丸。上手に三枚、ひっくり返した。それをそれぞれのお皿に入れて終了。
「はい、よくできました」
「へへ」

半助と利吉ときり丸。三人で食べる夕飯は穏やかで気持ちのいい時間だった。
そう、一口、食べるまでは。
『痛い・・・痛くて食べれない・・・』
たった一口、食べただけでさっきの痛みが再爆発。きり丸はよろめいてお箸を落とした。
「どうした?熱かったのか?」
心配した半助がすぐに水をくれるが、今、水なんて飲んだら命にかかわる気がする。半助の差し出すコップを押しのけてよろよろとキッチンから出て行こうとする。もちろん、そんな状態で何も言われないはずはない。
「きりちゃん?どしたの?」
「きり丸?食べないのか?」

全く何のことかわからない2人に愛想笑いを返しながら
「俺、今日は食べたくない・・・」
と力なく言った。
「火傷したのか?見せてごらん」
とんでもない。今、口の中なんて見せれるわけがない。きり丸は首を振って
「平気。少し部屋で休みたい・・・」
と、振り返らずに去って行った。
「よっぽど熱かったんだね」
「まだ、熱いものはさましてからしか渡せないなぁ」

2人はすっかり誤解したようである。きり丸が熱さに火傷し、その火傷にビビッて夕飯を拒否したと。
「ま、落ち着いたら食べるだろ」
なんて言いつつ、自分たちはのんきに夕飯の続きを食べ始めた。
しかし、のんきになんてしていられないきり丸はベッドの中で痛みに耐えていた。
「痛いよぉ!!助けてぇ!!」
と、絶叫したいがそうもいかない。ぐっと布団をかぶってこらえている。何か食べるたびにこんなに痛いなんて。これから一生そうなんだろうか?それならどうやってご飯を食べたらいいのだろうか?
きり丸は不安と痛みのコンビネーションと懸命に戦った。
そして疲れたのかいつしか寝てしまった。






あとがきです
このお話はセディールさんにいただきました。
いつもありがとうございます。
そして、明日に続きます。
タイトルがへんですみません。

よろしくお願いします。
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忍たまのきりちゃん好きなゆっちが細々としているブログです。
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