かわいいきりちゃん。
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きり丸だなぁ
夕方の市場は忙しそうだ。半助はそんな忙しそうな人々の間をのんびりと歩いていた。
『まだ少し早いかな・・・』
きり丸がうどん屋さんのバイトを終えるのにはまだ少し時間がありそうなのだ。だから、こうして時間をつぶすようにゆっくり歩いている。早めに着くと気のいい店主が
「もう、あがりな」
と、言ってくれる。しかし、そのご好意に甘えてばかりはいられない。まだ小さなきり丸だけど、ちゃんとバイト代をもらって働かしてもらっているのだから。
「土井先生!!」
突然、背中をたたかれる。どこかで聞いたことのある声だけど思い出せない。
「?」
振り返るとくノ一教室のトモミがいた。
「あれ?トモミちゃん。どうしたの?こんなところで」
そうは聞いたが半助はトモミの自宅がどの辺にあるのかなんて知らない。もしかしたら、この辺りに住んでいるのかもしれないが、それにしては今まで一度も会わなかった。
「先生こそ!私はね、今、親戚の家に遊びに来てるんです!」
トモミは笑いながら言った。
「そう。私の家はこの向こうなんだよ」
「へぇ、じゃあ、夕飯のお買いものですか?」
「いいや、きり丸を迎えに行くんだ」

「きり丸ったら、休みまで先生に迷惑かけてるのね。それにしても、どこをほっつき歩いているのかしら?」
トモミは独り言のように言った。学校ではよくいがみ合っているは組とくノ一教室。どんな場合でもきり丸たちは組は半助に迷惑をかけていると思っているらしい。
「ははは、そうじゃないんだけどね」
半助がきり丸をかばおうと言いかけたとき、トモミは思い出した。
「あっ、私、買物の途中だったんです。先生、きり丸の事、叱っといたほうがいいですよ。でないと、あいつ、ずっとあのままなんだから!!さようなら!」
と、走って行ってしまった。
「元気のいいことだ」
後ろ姿を見送りながらつぶやいた。
総体的に女の子はしっかりしている。学校で見ていてもそうだ。女の子は自分をしっかり持っていて言いたい事ははっきりという。そして、人の話を聞かない。
『女の子って何歳くらいからああなんだろ?』
トモミはまだ11歳。それなのに、隣のおばちゃんと同様の香りを持っている。
きり丸は10歳。だけど、まだまだ甘えん坊である。たった1歳しか違わないのにこの違い。
トモミの日常は知らないけど、きり丸とは違うだろう。
もし、きり丸が女の子だったらと、考える。
『今より、口が達者で生意気なのかな?それとも、もっとしっかりしてて家の手伝いも進んでするのかな?』
女の子だったらもっといろいろ心配するのだろうか?
いや、そんな事ない。今だってこれ以上出来ないくらい心配している。
女の子だったらもっと我がままなんだろうか?
いやいや、これ以上は勘弁してほしい。
女の子だったらもっとかわいらしいのだろうか?
絶対にありえない。いまのきり丸よりかわいい子なんてくノ一に一人もいやしない。
半助はひとり、ニヤニヤしながらそんな事を考えていた。
「きり丸!」
半助がうどん屋の前で待っているときり丸が出てきた。左右を見渡している。
「あっ、先生!!」
嬉しそうに飛びついてきた。
帰り道、きり丸はしっかりと半助の手を握りながら一日の話を聞かせる。いつもは聞いてばかりの半助だが、今日は報告もある。
「今日ね、トモミちゃんに会ったよ」
トモミちゃんと聞いてきり丸は眉を寄せた。苦手なのだ。
「意地悪された?」
「ははは、まさか」
「笑い事じゃないよ。あいつら意地悪で口が悪くって強くって性格が悪いんだから!!」

きり丸は指を折りながら言う。
「こら、そんなこと言わないの」
「本当のことだよ。俺達、いつも意地悪されてるよ」

確かにそうだ。よく職員室に泣きついてくる子を見かける。年上の女の子に喧嘩を売るのなんて10年も20年も早い。勝てるわけないのだ。なにせ、女の子は口が達者だし、あの集団は武力だってすさまじい。
きり丸はまだ、くノ一にやられたことを数えている。
「先生、女の子ってなんであんなに意地悪なんだろ?」
この前、庭の池に落とされたばかりのきり丸。その少し前には用具室に閉じ込められた。その一日前には口げんかで負かされた。
「さぁ?でも、女の子がみんな意地悪って限らないだろ?」
女の子がすべて意地悪と思ってはこれから先の人生に支障をきたす恐れがある。半助はきり丸の考えを軌道修正する必要があると思った。
「意地悪だよ!」
言いきるのがかわいらしい。学校で泣かされている一人だもの。そりゃあ、不満もあるだろう。
「ねぇ、きり丸。きり丸がもし、女の子だったらどう?」
半助はさっき、一人で考えていたことを言ってみた。
少し考え込んで、それから笑顔になる。
「女の子だったらさ、いいね!!」
意外な答えだった。てっきり、嫌がるかと思ったのに。以前は嫌がったのに。
「どして?」
「女の子だったらさ、泣いても怒られないしさ、怖がりでも怒られないもん」

普段から「男の子でしょ?」と、言われることが多いきり丸。それに不満があるらしい。
「怒ってないでしょ」
そう、半助は泣いているきり丸に
「男の子でしょ?泣かないの!」
と、言っているが怒っているわけではない。その時にはしっかり抱いているときの方が多いのだし。しかし、きり丸にしてみれば、今、泣いているのに男も女も関係ない。とにかく、泣きたいのだ。泣きたいから泣いているのに、男だって言われても泣きやめない。
また、怖がるきり丸に
「男の子でしょ?勇気出して」
と、言う時もある。これだって叱っているわけではない。励ましているのだ。しかし、これだって、きり丸にしてみれば理不尽な話なのだ。男の子だからってたくさん勇気があるわけではない。怖いものは怖いのだ。
「と・に・か・く!嫌なの!男の子でしょって言われるの」
ふてくされ顔。
「ふ~ん、じゃあ、なんて言われたいの?」
「え・・・えっと・・?そうだ!きり丸でしょって!!」

考えた末の答えはちょっと意味がわからない。半助はこんなきり丸の答えが好きだった。無性にわくわくするのだ。なんて言うんだろう?どんなつもりなんだろう?と。とても自分では思いつかないことを言うことが多いのだ。
「なんだいそれ?」
期待を込めて聞く。
「だってさ、俺はきり丸だから。きり丸は私の宝物って先生、いつも言ってるでしょ」
そうなのだ。この「きり丸は私の宝物」という、人様には聞かせれない言葉は半助の口癖だ。きり丸が寝る前や、いい事をした時、悪いことをして反省し謝ったとき、なかなか泣きやめない時、きり丸が聞いた時、起きぬけに目が合った時。つまり、四六時中、言っている口癖。
「そっか、そうだな。でも、どんな時に言うんだよ、それは」
「しらな~い!!」

きり丸は照れくさいのか走り出した。ポニーテールの髪に夕日が反射してとてもきれいだった。
「ほら、こけるぞ!」
いつだってこんなおふざけから転んでけがをする。そして、泣きべそでだっこを要求するんだから。でも、今日はいつもと違った。きり丸はくるっと方向変換してきて半助に抱きついた。
「じゃあ、こけないようにだっこ!!」
かわいい。
「甘え・・・きり丸だなぁ」
半助は甘えん坊と言おうとしてやめた。
「そうだよ」
きり丸にしてみれば当たり前である。「きり丸だ」と言われるのは生まれてからずっとだ。ずっと、そう呼ばれてきたのだ。
「よし、これからはこういう風に使おう!」
ちょっとからかう口調の半助。
「こういうってどういう?」
キョトンとする。
「甘えん坊だなぁの代わりにとか、赤ちゃんだなぁの代わりにとか」
「そんなのやだ!!もっと、カッコイイ時に使ってよ!!」








あとがきです。
トモミちゃんがでてきました。
初めてですね。
アニメでは女の子もよく出てきますが原作では出てこないですよね。
トモミちゃんはしっかり者のイメージがあるのです。
かわいいですし、また今度、近いうちに出したいと思います。

土井先生ってトモミちゃんのこと、なんて呼んでたか覚えがないのです。
だから「もとみちゃん」にしました。
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忍たまのきりちゃん好きなゆっちが細々としているブログです。
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